一般的に、政府所有の船舶、特に法執行に従事する船舶は、燃費効率に関しては最下位のように見える。しかしフランスではそうではなく、海洋・漁業・養殖総局(DGAMPA)は2024年後半に契約を締結し、 SOCARENAM-MAURICコンソーシアムに、ハイブリッド推進と風力帆を組み合わせた、その他の省エネ/排出削減強化機能を備えた沖合巡視船(OPV)の設計と建造を委託した。
政府機関によれば、「今回の注文は、制御監視システム(DCS)専用艦隊の近代化と、DGAMPA船舶の環境模範化に向けた取り組みという、2つの戦略的アプローチの一環である」とのこと。
DGAMPAは、ディーゼル電気ハイブリッド推進とIMO TIER III準拠エンジンを組み合わせた風力補助推進ソリューションは、船舶を「海洋生態学的移行の最前線」に位置付けるように設計されていると述べている。
すべての船舶設計と同様に、効率性を高めるための特効薬はありません。この船舶には、計算流体力学によって最適化された船体設計、最適化されたエネルギー管理による強化された断熱材、太陽光発電パネル、アクティブトリム制御システムも採用されます。
54mのOPVは、20人の乗組員を乗せて12日間の長期任務に就くよう設計されている。6.5mの高速半硬式インフレータブルボート用の2つの発進・回収システムを備え、最高速度35ノットで迎撃できる。鋼鉄の船体とアルミニウムの上部構造を持つこの船の設計は、アクティブフィンとパッシブ自由表面タンクを組み合わせたアンチロールスタビライザーの統合により、耐航性と乗組員の快適性を重視しており、あらゆる海況で最適な操作性を確保している。この船の推進構成により、最高速度17ノット、巡航速度12ノットで3,600海里を超える航続距離が可能となる。
建造はブローニュ=シュル=メールにあるソカレナム造船所で行われ、2027年後半に納入される予定。ソカレナムは1961年以来350隻以上の船を建造しており、現在は250人以上の従業員を擁するフランス海軍造船所となっている。エグゼイル・グループ傘下のモーリックは、造船技師、製図技師、エンジニア約40人を擁する造船・海洋工学会社である。
54m OPVの主な詳細
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