金融会社LSEGの暫定データによると、寒冷な天候と価格高騰により大西洋を越えた超冷却ガスの需要が高まり、欧州は2月に2か月連続で米国の液化天然ガス(LNG)輸出の大半を吸収した。
米国は世界最大のLNG輸出国であり、ロシアのウクライナ侵攻によりヨーロッパにパイプラインで送られるロシア産ガスの量が大幅に減少して以来、ヨーロッパへの供給において主要な役割を担い続けている。
LSEGのデータによると、2月に米国は835万トンのLNGを輸出したが、これは2023年12月に記録した月間記録の860万トンには及ばず、1月の846万トンにもわずかに及ばなかった。2月は月が短かったため、生産日が3日少なかった。
LSEGのデータによると、2月に米国の工場から輸出された8.35トンのうち、6.82トン(82%)が欧州に輸出され、1月に大陸に輸出された7.25トン(86%)を下回った。
欧州におけるオランダの原油権利移転制度(TTF)ベンチマークは、2月に100万英国熱量単位(mmBtu)あたり平均15.28ドルでした。これは、2024年2月の1mmBtuあたり8.12ドル、2024年の平均1mmBtuあたり10.95ドルと比較したものです。アジアの日本韓国マーカー(JKM)JKMc1ベンチマークは、2月に1mmBtuあたり平均14.40ドルでした。これは、2024年2月の1mmBtuあたり8.93ドル、昨年の平均1mmBtuあたり11.89ドルと比較したものです。欧州への輸送コストは、距離が短いため、アジアへの輸送コストよりも安価です。
米国はラテンアメリカへのLNG輸出を増やし、同地域に56万トンを輸出した。LSEGのデータによると、1月に同地域に販売された21万トンの2倍以上となった。
LSEGのデータによると、エジプトとヨルダンは2月に米国からそれぞれ2隻分を購入した。合計で28万トンに上る。
2025年の最初の2か月間、ルイジアナ州にあるベンチャー・グローバルVG.Nの2,720万トンのプラークミンズLNG輸出プラントが部分的に稼働し、米国のLNG生産は高水準に達した。
2月末、プラクマインズは2日間で1日当たり18億立方フィート(bcfd)という過去最高を記録した。1月には、同施設は50万トン以上のLNGを輸出し、そのすべてがヨーロッパ向けだったとLSEGは船舶追跡データで示している。
(ロイター)