中国が海中の「灯台」を押収

29 10月 2024
© noraismail / Adobe Stock
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中国国家安全省は火曜日、外国の潜水艦の航行を誘導できる海中の「灯台」を含む、海面と深海の両方でスパイ装置を回収したと発表した。

同省は、中国で最も人気のあるソーシャルメディアアプリ「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントの記事で、海底に隠されていた装置を発見し、「戦場を事前に設定できる」情報を送信していたと述べた。

南シナ海では、極めて戦略的な海路における領有権をめぐって中国とフィリピンの間で最近、海と空で衝突が起こっており、最終的にはフィリピンが攻撃を受けた場合に防衛する条約上の義務を負っている米国を巻き込む事態激化のリスクが高まっている。

中国は最近、台湾周辺で艦船や航空機による攻撃や展開を模擬する軍事演習も実施し、民主的に統治されている台湾政府と米国から非難を浴びている。

国家安全保障省は「国家治安部隊は、広大な海域に隠されていた海洋情報やデータのスパイ活動に使用されるさまざまな特殊技術機器を押収した」と述べたが、機器がどこで発見されたかは明らかにしなかった。

「中には波に漂いながらリアルタイムで領海の状況を監視する『秘密諜報員』として活動する者もいる。また、海中に侵入した外国の潜水艦の方向を示す水中の『灯台』として活動する者もいる」

中国は、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムが領有権を主張する地域を含む南シナ海のほぼ全域の領有権を主張している。
中国政府はまた、台湾に対する武力行使を決して放棄しないと述べており、台湾は中国の主権主張を否定し、台湾の住民のみが自らの将来を決めることができると主張している。

アナリストらによると、中国と米国およびその同盟国の間で潜水艦の軍拡競争が激化しており、北京は10年末までに新世代の原子力潜水艦と核兵器を搭載した潜水艦を運用する予定だという。

同省は「深海の安全保障をめぐる深刻かつ複雑な秘密闘争と、外国のスパイ・情報機関の現実的な脅威に直面し、(同省は)中国の主権、安全保障、発展の利益を断固として守り、強力な海洋国家の建設に貢献する」と述べた。


(ロイター通信 - ジョー・キャッシュ記者、マイケル・ペリー記者による編集)

カテゴリー: 海底防衛, 海洋安全保障