ハパック・ロイドの最高経営責任者(CEO)は木曜日、世界的な貨物輸送需要に牽引され、貿易の指標や世界経済の健全性のバロメーターとみなされているコンテナ輸送量は引き続き堅調に推移すると予想していると述べた。
ドイツの海運会社によると、1月から9月までの9カ月間で292隻の船舶が輸送した20フィートコンテナ換算(TEU)の量は930万トンに上り、前年同期の890万トンから5%増加した。
「第4四半期に大きな変化は見られない」と、世界第5位のコンテナ輸送グループであるハパック・ロイドのハベン・ヤンセン最高経営責任者(CEO)は、同社の9カ月間の業績発表後にロイター通信に語った。
ハパグ・ロイドはアナリスト向け決算説明会のプレゼンテーションスライドで、世界のコンテナ輸送量は今年に入ってから6.3%増加し、2021年以来の高成長率を記録したと述べた。
しかし、フーシ派の攻撃によりスエズ運河の混乱を避けるため商船がアフリカを迂回するなどコストが増加し、ハパグ・ロイドの同期間純利益は47%減少し、運賃上昇を上回った。
ハパグ・ロイドは9か月間の平均運賃を1,467ドル/TEUとし、前年比9%の下落となった。
ハッベン・ヤンセン氏はスエズ危機について「今のところ、終わりは見えない」と語った。
このため、先月予想は引き上げられたものの、ハパック・ロイドの通期利益は2023年の水準近くになるとの見通しが残っている。
ハッベン・ヤンセン氏は、ドナルド・トランプ氏の米国大統領選挙勝利についてコメントし、マクロ経済のプラスの刺激が関税の有害な影響によって打ち消される可能性があると述べた。
トランプ次期大統領は、大統領に返り咲くための選挙運動の重要な柱として輸入関税を掲げた。
(ロイター通信 - ヴェラ・エッカート、エルケ・アールスウェーデ記者による報告、ミランダ・マレー、アレクサンダー・スミス記者による編集)