新造船市場全体の減速にもかかわらず、代替燃料船の受注は引き続き増加

1 7月 2025
DNV マリタイム CEO、クヌート・オルベック・ニルセン氏は次のように述べています。 ©DNV
DNV マリタイム CEO、クヌート・オルベック・ニルセン氏は次のように述べています。 ©DNV

新造船市場全体の減速にもかかわらず、代替燃料船の発注は2025年も増加し続けるでしょう。

DNVのAlternative Fuels Insight(AFI)プラットフォームのデータによると、代替燃料船の新規受注は2025年上半期に1,980万総トン(GT)に達し、2024年の数字を78%上回りました。これは、規制圧力、燃料の入手可能性、そして長期的な脱炭素化目標への対応として、船主が将来を見据えた資産をますます優先していることを反映し、資本配分のシフトを示しています。

LNGは明らかに最も好まれる燃料であり、2025年までに87隻の新造船が発注され、総トン数1,420万トンに達しています。コンテナ船分野ではLNGが依然として主流で、1,360万トン(81隻)の発注が見込まれています。メタノールも力強い伸びを示しており、コンテナ船、RoPax船、タンカー、オフショア船、自動車運搬船の各分野で460万トン(40隻)の発注が見込まれています。

アンモニアと水素は、依然としてニッチ市場ではあるものの、引き続き活発な動きが見られ、長期的なポテンシャルに対する初期段階の信頼感を示唆しています。アンモニア燃料船3隻が新たに受注に加わり、主にタンカーと一般貨物部門で増加しました(総トン数37,000トン)。水素は4隻(総トン数114,000トン)が現在発注済みで、再び受注に加わりました。

船舶投資と並行して、支援インフラも進化しています。2025年上半期のLNGバンカリング船の受注数は13隻で、世界全体では62隻の稼働数となりました。2月は8隻の受注を記録し、このセグメントで最も好調な月となりました。この成長は、代替燃料船の受注と、その利用拡大に必要な支援ロジスティクスの着実な連携を反映しており、特にLNGにおいては、バンカリング能力が継続的な導入の重要な要因となりつつあります。