フィリピンとカナダは日曜、両国の軍隊が互いの領土で訓練を行う協定に署名し、インド太平洋地域における共通の安全保障上の懸念に対処するため防衛協力を強化した。
カナダにとって同地域で初めての訪問軍地位協定(SOVFA)は、同地域で中国の強硬姿勢が強まる中、マニラが同盟国と締結した軍隊に関する協定の数が5つとなった。
この協定は、フィリピンの安全保障関係のネットワークを拡大するとともに、条約相手国である米国との長年にわたる同盟関係を補完するものである。
この協定は、両軍の作戦連携を改善するために、軍事・防衛協力を拡大するための枠組みを確立するものである。
「SOVFAを支えるのは、それが築かれた基盤です」と、フィリピンのジルベルト・テオドロ国防長官は記者会見で述べた。「ルールに基づく国際秩序を維持することが目的です。」
カナダは、南シナ海におけるフィリピンの立場を一貫して支持しており、2016年に中国の広範な海洋領有権主張を無効とした常設仲裁裁判所の判決を支持している。中国政府はこの判決を拒否している。
2023年、両国は、検出を避けるために位置送信機を無効にした船舶を追跡することにより、違法、無報告、無規制の漁業に従事している船舶を特定するために、オタワのダーク船舶検出システムを使用することに合意した。
フィリピンは英国およびフランスとも同様の軍事協定の締結を目指している。昨年、フィリピンは日本との間で相互アクセス協定を批准した。これは日本にとってアジア初の軍事協定であり、オーストラリアとも既に軍事協定を締結している。
国防総省は先週、最近マニラと北京が繰り返し衝突している南シナ海などの地域での軍事態勢を強化するため、フィリピンと新たな合同任務部隊を結成したと発表した。
オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、米国は10月30日と31日に南シナ海で演習を実施したが、中国軍報道官はこれを「平和と安定を深刻に損なう」と批判した。
中国、フィリピンのパトロールを追跡
一方、中国軍は土曜日、10月30日と31日に領有権が争われている南シナ海でフィリピンが組織した合同パトロールを監視・追跡したと発表した。
ワシントンとマニラは軍事協力を強化し、年間3兆ドル以上の船舶輸送の経路となっている南シナ海を含む地域のための新たな合同任務部隊を結成する計画を金曜日に発表した。
中国人民解放軍南部戦区の田俊立報道官は、名前を明かさない協力者とのパトロールが「地域の平和と安定を深刻に損なう」と述べた。
同氏はフィリピンをこの地域における「トラブルメーカー」と呼んだ。
田氏は声明で、「戦域司令部部隊は引き続き厳戒態勢を維持し、国家の領土主権と海洋権益を断固として守る」と付け加えた。
北京のフィリピン大使館は電子メールでのコメント要請に直ちには応じなかった。
オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、アメリカの軍隊は10月30日と31日に南シナ海で演習を実施した。
米第7艦隊は、この演習の目的は「自由で開かれたインド太平洋を支援する地域的および国際的な協力を強化するための共同の決意を示すこと」だと述べた。
(ロイター)