欧州の港湾における陸上電源の設置が遅れている

15 7月 2025
出典:T&E
出典:T&E

火曜日に発表された新たな調査によると、欧州の港湾の大半は、船舶が停泊中に汚染度の高い船舶燃料からよりクリーンな電力に切り替えるために必要な陸上電気インフラの設置が遅れている。

欧州連合の環境規則では、海上港湾に陸上電源(OPS)と呼ばれるものを供給するインフラを設置する期限を2030年と定めている。

その展開を評価するため、ブリュッセルを拠点とするNGO「トランスポート&エンバイロメント(T&E)」は、ヨーロッパの港31港を対象とした調査を委託した。

調査結果によると、必要な電力供給接続のうち、これまでに設置または契約されたのは5分の1に過ぎず、ほとんどの港で導入が遅れている。分析対象となった港のうち、2030年の期限までに必要な接続の半分以上を設置または契約した港はわずか4港にとどまっている。

港の近くに住む住民は、プラグイン式のインフラによって、照明やエアコンなどの船内設備に電力を供給するために港でエンジンを動かしっぱなしにすることが多いクルーズ船と街を共有することの苦痛がいくらか軽減されることを期待している。

船舶燃料による汚染には、二酸化硫黄、窒素酸化物、有害な粒子状物質、および炭素排出物が含まれます。

この調査では、船種間の大きな格差も浮き彫りになっています。クルーズ船や旅客船では必要なOPS接続の38%が整備されているのに対し、コンテナ船では整備が著しく遅れており、必要な294の接続のうち、設置または契約されているのはわずか11%にとどまっています。

「定期的で予測可能な航路と、クルーズ船の乗客ターミナルが混雑した都市中心部に近いことを考慮すると、クルーズ船はOPSの早期展開と導入の優先対象になるべきだ」と研究は述べている。

T&Eによると、アントワープ、ダブリン、グダニスク、リスボンの各港は、電気プラグインインフラへの投資をまだ行っていない港湾である。

ポルトガル政府によると、欧州で最も混雑するクルーズ港の一つであるリスボンでは、港と発電所を結ぶケーブルを敷設する数百万ユーロ規模のプロジェクトが2029年までに完成する予定だ。


(ロイター通信 - ロンドンのカタリナ・デモニー記者、マドリードのコリーナ・ロドリゲス記者、ニューヨークのドインソラ・オラディポ記者による報道、トマシュ・ヤノフスキ記者による編集)

カテゴリー: 海洋機器