グリーンピースの活動家らは金曜日、バルト海の真ん中でエストニア所有のタンカーにスローガンを描き、同船がロシア産石油を輸送する船舶に環境を危険にさらし、紛争を助長する可能性のある燃料を供給していると主張した。
グリーンピースが提供した写真によると、小型ボートで到着した活動家らは、タンカー「ジルコネ」の側面に大きな白い文字で「石油は戦争の原動力だ」と落書きした。
スウェーデン国営放送局SVTが今週報じたところによると、この船はスウェーデンのゴットランド島沖の国際水域に停泊しており、過去2か月間にロシアの港に出入りする50隻以上の石油タンカーに燃料を供給した。
グリーンピースは、キプロス船籍のタンカーによる事故や流出が、脆弱なバルト海の生態系に環境災害を引き起こす可能性があることを懸念していると述べた。
ラトビアとエストニアの会社登記簿によれば、ジルコネ号はファスト・バンカリング社が運航する船団の一部で、同社はエストニアに登録されたバルティック・シー・バンカリングOU社が所有している。
ファスト・バンカリングは、欧州企業が所有する船舶にのみサービスを提供し、適用されるすべての制裁および制限を遵守していると述べた。
認証機関やエンジンメーカーがもはや船舶の耐航性を保証していないにもかかわらず、影の、あるいはグレーな船団が国際水域で操業を続け、ロシア、イラン、その他の制裁対象国から石油を輸送している。
グリーンピースは声明で、ジルコネ号が数か月間「影の船団に燃料を販売していた」と述べたが、同社はこれを否定している。
「これらの発言は真実ではないと断言できる。当社はいわゆるグレーフリートに燃料補給を行っていない」とファスト・バンカリングのアレクセイ・ボルコフ最高経営責任者(CEO)はロイター通信への声明で述べた。
ロシアのウクライナ侵攻を受けて課された西側諸国の制裁は、タンカーが顧客に石油を輸送する際に自船のエンジンを動かすために使用する船舶燃料の提供を禁止していない。
「当社はロシア産の船舶燃料は使用していません。当社が使用する船舶燃料のほとんどはヨーロッパ産です」とボルコフ氏は語った。
(ロイター通信 - イルゼ・フィルクス、ネリウス・アドマイティス、アンドリウス・シタス記者による報告、テリエ・ソルスビク、ロス・ラッセル記者による編集)