イエメンのフーシ派は、紅海、地中海、アラビア海の3隻の船舶を攻撃したと、イランと連携する同組織が金曜日に発表したが、地中海で攻撃されたとされる船舶の管理者は、そのような事件の兆候はなかったと述べた。
報道された攻撃は、ガザ戦争でイスラエルと戦うパレスチナ人との連帯を示すためフーシ派が数か月にわたって行っている地域の船舶に対する攻撃作戦の最新のものだ。
フーシ派の軍事報道官ヤヒヤ・サレア氏はテレビ演説で、フーシ派の部隊が紅海のヤニス号、地中海のエセックス号、アラビア海のMSCアレクサンドラ号を標的にしたと述べた。
サレア氏はさらに、「フーシ派は、パレスチナ占領下の港への入港を禁じる決定禁止令に違反していた船舶エセックス号に対し、地中海で数発のミサイルを発射した」と付け加えた。
同氏は攻撃がいつ行われたかについては明らかにしなかった。
米中央軍は金曜日、フーシ派が5月23日に紅海に向けて対艦弾道ミサイル2発を発射したが、負傷者や被害は報告されていないと発表した。
海運データによると、リベリア船籍のLPGタンカー「エセックス」は金曜日、地中海にあるエジプトのアレクサンドリア港沖に停泊していた。
この船は、イスラエルの有力者エヤル・オフェル氏が経営するゾディアック・マリタイム社によって管理されている。
ゾディアック・マリタイム社の広報担当者は「同船はエジプト海域に安全に停泊しており、異常な兆候はない」と述べた。
英国の海上警備会社アンブリーは、明らかにエセックス号に言及して、同船はアレクサンドリアと同じくエジプトのポートサイドの間を航行しており、ここ数週間イスラエルの港には寄港していないとメモで述べた。
「タンカーは先週、エジプト沖15海里(約15キロメートル)以上は航行していなかった。フーシ派の発言は、タンカーに衝突したわけではないことを示している」とアンブリー氏は述べた。
「さまざまな安全保障筋は、フーシ派のミサイルとドローンはイエメンからEMED(東地中海)に到達するのに十分な射程距離があると評価しているが、連合軍と現地の軍隊は、この計画された活動に対抗するのに十分な防空システムを保有しているとの評価も行っている」と、世界最大の船舶登録機関であるマーシャル諸島は先週の安全保障勧告で述べた。
今月初め、イエメンのフーシ派指導者アブドル・マリク・アル・フーシは、イランが支援する同組織は、これまで攻撃を狙ってきた紅海地域の船舶だけでなく、イスラエルの港に向かうすべての船舶を攻撃するだろうと発言していた。
イランと連携するフーシ派過激派は、ガザ戦争におけるパレスチナ人への支持を示すため、11月以来、紅海、バブ・エル・マンデブ海峡、アデン湾の重要な航路で船舶に対するドローンやミサイル攻撃を繰り返している。
このため、船会社は貨物の輸送ルートを変更し、南アフリカを迂回するより長距離で費用のかかる輸送を余儀なくされ、イスラエルとハマスの戦争が拡大し中東の不安定化を招くのではないかという懸念が高まっている。
(ロイター通信 - ヨムナ・エハブ、ナエラ・アブダラ、モハメド・ゴバリ、ジョナサン・ソール記者による報告、アリソン・ウィリアムズ、ウィリアム・マクリーン記者による編集)