FBI、ボルチモア橋崩落事故で刑事捜査を開始

15 4月 2024
(写真:ロナルド・ホッジス/米国沿岸警備隊)
(写真:ロナルド・ホッジス/米国沿岸警備隊)

FBIは先月、ボルチモアの橋の支柱に船が衝突して橋が崩落し、死傷者が出た事件について連邦刑事捜査を開始したと月曜日に発表した。

FBIの捜査官らは、墜落事故に関して裁判所の許可を得た法執行活動を行うため貨物船「ダリ」に乗り込んだと広報担当者はロイター通信に語った。

他に公開されている情報はないので、FBIはこれ以上コメントしない、と広報担当者は述べた。

3月26日の早朝、この巨大コンテナ船は動力を失い、支柱に衝突し、フランシス・スコット・キー橋がパタプスコ川に崩落し、衝突当時橋上で作業中だった6人が死亡した。

ワシントン・ポスト紙が月曜日に報じたところによると、この崩落事故の捜査は、貨物船「ダリ」の乗組員が同船のシステムに深刻な問題があることを知りながら港を出たかどうかに一部焦点が当てられることになる。

安全調査官らは船の「ブラックボックス」レコーダーを回収した。このレコーダーは船の位置、速度、方向、レーダー、ブリッジの音声と無線通信、警報に関するデータを提供する。

米国家運輸安全委員会の委員長は先週、議会に対し、調査の一環として同委員会の調査員らが貨物船の主要乗組員らから事情聴取を行ったと別途報告した。

残骸を撤去し、港の航路の交通を回復するための作業が続いている。

橋の架け替えにはおそらく何年もかかるだろうが、当局は喫水の浅い船舶が難破したコンテナ船の周りを通行できるよう、2つの仮の航路を開設した。米陸軍工兵隊は2週間前、4月末までにボルチモア港への新しい航路を開設する予定であると述べた。

墜落事故が発生した当時、ダリ号はボルチモアを出発し、スリランカのコロンボへ向かう途中で、乗組員21名と、港から脱出するための操縦士2名を乗せていた。

同じ船は2016年にベルギーのアントワープ港で事故を起こし、北海のコンテナターミナルから出ようとした際に岸壁に衝突した。

船舶情報を提供するエクアシスのウェブサイトのデータによると、2023年6月にチリのサンアントニオで実施された検査で、船舶の推進装置と補助機械に欠陥があることが判明した。

シンガポール海事港湾局によれば、この船は昨年6月と9月に外国の港湾検査に合格した。

LSEGのデータによると、シンガポール船籍のこの船の登録所有者はグレース・オーシャン社。シナジー・マリン・グループがこの船を管理し、マースクがこの船をチャーターした。


(ロイター通信 - スーザン・ヒービー、ブレンダン・オブライエン記者による報告、野見山千津、ジョナサン・オーティス記者による編集)

カテゴリー: サルベージ, 事故